Garmin+AEROPEXでPodcastを快適に聴きながらランニング

かつてはランニング中に音楽を聴くなんて邪道だと思っていた。

そう思っていた。自分の筋肉の声を聞けと。自分の息遣いに耳を澄まし、心臓の鼓動を感じ、筋肉の繊維ひとつひとつの躍動を感じるためには耳を塞いで音楽を聴いていては駄目だと。

 

最近そんな思い込みを捨ててPodcastやら音楽やらを聴きながら走っています。まったくもって快適で、苦しさ3割減という感じ。僕は何に抗っていたのでしょうか。

 

今回は、ランニング中の音楽再生をするガジェットやアプリについて、「これっていま時点ではベストなんじゃないの!?」と思える構成にやっと辿り着くことができたので、紹介したいと思います。

 

以下のような構成。

腕時計:Garmin ForeAthlete 745

イヤホン:AfterShokz AEROPEX

Podcast用のアプリ:playrun

 

Garminです。ランナーは黙ってGarminGarminを使うことが前提です。

(え?Apple Watch?知りません。僕、スマホAndroidなんで)

 

Garmin ForeAthlete 745

www.garmin.co.jp

以前はForerunner 35という割と廉価なヤツを使っていました。それでも機能はかなり充実していて、心拍数は取れるし、GPSも内蔵、スマホの通知も確認できるという十分な機能を持っていました。ただなんか通知がビービーうるさくなってしまい、買い替えを決心。Forerunner 35は一回ベルトを取り替えたくらいで、いまでもまったく問題なく動作しているので息子に譲りました。(ぜんぜん使ってくれてないけど)

 

ForeAthlete 745は素晴らしいです。心拍数測定、GPS測定、スマホとの連携はもちろんのこと、Suica利用可能(!)、単体で音楽再生可能(しかもSpotifyAmazon MusicなどからWifi経由で自分で音楽をダウンロードできる)というかなりの多機能ぶりです。最近はアップデートで血中酸素トラッキングもできるようになり、新型コロナ対策にも一役買う存在となっています。

Garminなので、当然ながらランナー御用達仕様です。GPSモードなら16時間バッテリーが持つので、フルマラソンランナーだけでなく、100キロマラソンや長距離トレイルランの長時間レースにも耐えられる仕様となっています。

ForeAthlete 745を手に入れる前は、長距離の練習をするときはスマホを財布代わりに持ったり、500円玉をポケットに忍ばせたりして途中のコンビニ給水の支払いをしていましたが、ForeAthlete 745があればSuicaでピッとお支払いができます。もうスマホを持って走る必要はありません。

 

ForeAthlete 745 は前述のとおりSpotifyやらAmazon Musicやらから音楽を時計に直接ダウンロードできるのですが、アプリの形式で提供されています。Garmin製の「Connect IQ」というアプリがあり、ここがアプリマーケット的な立ち位置になっており、すきな音楽アプリ(だけでなく色々あるらしいけどよくわからない)を時計にダウンロードすることができます。(Apple Watchでもできる?知りません)

私の場合はAmazon Musicを愛用しているので、ForeAthlete 745にもAmazon Musicアプリを導入。これでランニング中も音楽が聞けます。

 

Amazon Musicの同期の方法は、こちらのサイトにとっても優しく書いてあるので参考になります。

 

AfterShokz AEROPEX

AEROPEXaftershokz.jp

AfterShokz AEROPEXはよいものです。本当によいものです。

AEROPEXを買うまではやっすいイヤホンを使ってたんです。2000円台の。それでもBluetoothで完全独立ですし、走るときに使う分にはこれで十分かと思っていたんです。なくすかもしれないし。雨で壊れるかもしれないし。

ただですね、周りのノイズのせいで聞き取りにくくて仕方がないし、走っているうちにだんだん耳から緩んできてポロッと落ちてしまうこともあるし、これはきついなと。特に道路沿いを走っているときは車が走ってくるたびに聞き取れなくなってしまうので、Podcastを聞いていてもとぎれとぎれです。

いろいろ30分ほど探したあげく、AEROPEXにたどり着きました。(短い?)

AEROPEXは骨伝導タイプのイヤホンなので、耳の穴はオープンなままになります。

これで聞き取りやすくなる、というのが不思議かもしれませんが、断然聞き取りやすくなりました。耳がオープンなので、車の騒音はもちろん聞こえてくるのですが、Podcastの話し声は骨を伝って直接聞こえてくるので、ほとんど問題なく聴こえてきます。さすがにトラックがすぐ近くを通り過ぎるときは聴こえないときもありますが、そのくらいです。全然問題なし。

形状もよいです。耳に引っ掛け、こめかみを挟み込む形なので、ずれたり落ちることもありません。26グラムと軽量なので、挟む力もそれほど強くなく、1時間ほど付けたまま走ってもあまり違和感は感じません。(個人的にはAEROPEXの見た目もかっこいいと思っているがそこは個人によるよね)

約2万円するので、骨伝導自体が初めてだったし、試さずに買うのはちょっと勇気が必要だったけど、買ってよかった。満足。

 

ここでレビューも見ることができます。この「クニャクニャ感」は見てから買ったほうがよい。

www.youtube.com

 

playrun

apps.garmin.com

Spotify Premiumをサブスクしている人は必要ないはず。Amazon Music勢は、Garmin用アプリがまだPodcastに対応していないため(2021/05/16時点)、別のアプリを使わないとPodcastを聴くことができません。色々試した結果、playrun というアプリはシンプルで使いやすいPodcastアプリ。playrun.app というサイトでPotcastへの登録やプレイリストの管理をするスタイルです。(Apple Watchだったらもっと簡単なんだろーなー。知らないけど)

※ 日本語のPodcast候補に「前田ヒロさん」や「LayerX」「10X」のPodcastを登録しておいたのは私です。

 

ということでGarminなランナーのみなさまの参考になれば最高です。

あー。ランニング系ガジェット楽しー。

写真はマラソン大会前日の河口湖の様子。こんな某大ヒットアニメ映画のようなエフェクトをかけてほしいと言った覚えはないのだが、Googleさんがご提示くださったので。つまり、第7回富士山マラソンを走った。

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練習不足を気持ちで補ってはいけない。

今年は自己新記録を出すチャンスだった。なぜなら前職をやめてから次の仕事を始めるまで時間があったからだ。自己記録は2017年の大田原マラソンで出した3時間29分52秒(ネットタイム)。この辻褄合わせのようなサブ3.5(3時間半切り)を塗り替えたい。しかもグロスで。ちなみにグロスタイムとはスタートの号砲がなってからゴールするまでである。ネットタイムは自分がスタートラインを過ぎてからゴールするまで。世の中にはグロスじゃないと本当の記録ではないと言い張る人もいる。そういうのはやめましょう。この8秒間も死に物狂いで絞り出しているんだから。

 

6月はトレイルの大会があったこともあり、180キロ弱を走った。

7月も183キロ。暑くなってきたが頑張った。

8月は108キロ。だいぶ暑いし、子供と1週間旅行に行っていたので仕方ないところがある。

9月は116キロ。少し持ち直してきたが、もう少し走りたいところだ。

10月は40キロ。やばい。

 

9月から新天地での仕事が始まった。10月はその仕事と、その仕事のための勉強が本格化した。その影響で走る時間が格段に減ってしまった。11月は帰宅ラン(25キロ×2)をしてなんとかフルマラソンを走り切れる体であることの確認だけはできた。

 

ブロックチェーンの勉強は楽しい。技術としてもエコノミーとしても面白い。面白い人間がこぞって集まり、面白い(そしてためになる)本を書いている。面白いイベントも盛りだくさんで、そのすべてには参加しきれない。試したくなるようなチュートリアルが山程あり、それを試すことによって技術面の見識が広がるだけでなく、新たなエコノミーの未来が垣間見える。

 

そして練習不足である。完全に。

走る時間を見つけても、新しい技術の習得に夢中になっていたのだから、自分では諦めがついている。

 

だから気持ちで補うしかないと思った。

でも気持ちで補ってはいけないとわかった。

久しぶりにこのブログを更新するので、キャラ設定がよくわからない。

 

第7回富士山マラソンの結果は、ネットタイム3時間34分5秒。グロスタイム3時間34分44秒。23キロ付近にある富士山マラソン名物の激坂はキロ6分まで落ちたものの、それ以外はキロ4分半から5分をキープ。38キロまでは。

20キロを過ぎた頃から自分ではわかっていた。この練習量では42.195キロをこのペースでは走りきれないことを。でも最後まで自分を騙し続けられる可能性に賭けてみたかった。

 

大田原マラソン富士山マラソンでは根本的にコース設定が異なっている。大田原マラソンは前半の21キロが下りで後半の21キロが上りなのである。わかりやすい。富士山マラソンは23キロ付近の激坂(上り)と35キロ付近の同じ坂の下りが特徴的だが、それ以外にも細かいアップダウンを繰り返すし、カーブでは車用のバンクもきつくフラットな部分がほとんどない。この細かいアップダウンが体を削っていく。後半が全部上りの大田原マラソンの方が一見キツそうだが、よっぽど健康的なコース設定に感じる。

自分に言い聞かせた。気持ちで負けるなと。「粘れ粘れ」と呼吸に合わせて唱え続けた。「粘れ粘れスゥスゥ粘れ粘れスゥスゥ粘れ粘れスゥスゥ」である。

39キロからの3.195キロの苦しみたるや。タイムは一気に落ちていく。1キロあたり6分を超え、6分半まで落ちていく。ゴールに近づくについて応援も増えていくが自分の顔は歪むばかり。痛い。体中が痛い。特に右股関節がかなり痛い。帽子が臭い。ちゃんとお日様に当てて乾かすべきだった。帽子の臭いすら走るのを止めるのに十分すぎる理由に感じた。100メートルが長い。一歩一歩が重い。それでもなんとか歩かずに走る。練習不足で頑張りすぎてはいけない。なまじ気持ちの強さがあるせいで体が傷んでいく。ココロはカラダを追い越せないんだよ。

 

次は年末のハーフを挟んで古河はなももマラソンが3月。練習できるか、俺。もうこんなにボロボロになるのは嫌だ。

STSK72K スパトレイル〔四万to草津〕の参加者の中で一番走っていない人が完走した話

前回の宣言どおり完走いたしました。2018/6/24に開催された「スパトレイル〔四万to草津〕」、72キロのレースです。初参加。制限時間は13時間。朝5時にスタートし、夕方の6時までにゴールする必要があります。当日の天気は晴れ。"ど" ピーカンというべき晴れ。参加者たちは、まだ梅雨明けしていないということを忘れてしまいました。大会プロデューサーである、世界的トレイルランナーの鏑木毅さん曰く「晴らしました」。スタート地点のある中之条町の当日の最高気温は30℃。ゴール地点のある草津町は標高が上がって若干気温は下がるもののそれでも25℃。長距離ランニングのレースにとって暑さは強敵となります。特にロングレースでは必要な水分量も増え、自分で運ばなければならない水の量が増えることになります。もちろん重い。補給食や緊急用のアイテムの携帯も義務付けられているため荷物はおおよそ3.0kg。コースの途中でエイドステーションや給水ポイントがあるので、全量を持つ必要はないのですが、それでも僕は1.5リットルの水を持ち、途中3回、満タンまで補給してもらいました。

今回の最大の敵は間違いなくこの暑さで、途中でお会いした3回目の出場のおじさんも「前回は11時間でゴールできたけど、今回は暑さにやられたので無理」と62キロ地点でぼやいておりました。(そのおじさんにハイケイデンスで疲れない山登りを伝授いただきました。ありがとうございました)僕は暑い中を走るのはそれほど苦ではなく、炎天下の中を走っても熱中症っぽくなったことは無いですし、汗で全身ずぶ濡れになりながらも淡々と走っていられました。天気予報で暑くなることはわかっていたので、早めの水分補給と約30分おきの塩タブレットによる塩分補給を徹底して乗り切りました。途中の山中では、ぐったりしたおじさんが横たわっていたり(もしくは気持ちよさそうに眠っていたり)、壁にもたれかかったりしていましたね。みなさん顔面蒼白で燃え尽きた感が出ておりました。熊に襲われないことを祈りつつ、パスさせていただきました。なむ~。(もちろんみなさんご存命です)

2つ目の敵は、今回だけの特別な敵でした。先日の雨によりコースの一部で土砂崩れが発生し、17キロ地点から即席で作られた迂回路を通ることになったのですが、ここで大渋滞が発生。約40分のロス。もしかしたら人生で一番並んだアトラクションかもしれない。(ちなみに1つ目のトイレも渋滞で15分のロス。これも地味に痛かった)迂回路は急な斜面をロープでズルズルと降りる必要があり、一度に一人ずつ、時間をかけて降りる必要があります。このため大渋滞が発生したのでした。あまりに暇だったのと、この出来事をネガティブに捉えてレースの後半に響くのも嫌だったので、近くの人にお願いして写真撮影。大勢を抜き去るような写真が撮れました。

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 ↑ たまたま後ろにいた人に撮ってもらいました。快く引き受けてくださり、ありがとうございました!

暑さと大渋滞による時間のロス。途中の関門は時間延長になったものの、フィニッシュ地点の制限時間は変わらず13時間のまま。渋滞した分を取り戻すべくスピードを上げなきゃいけないし、スピード上げると暑くてキツいしで多くの選手たちが苦しめられたことでしょう。今回の完走率は52.9%。前回2017年の完走率は77.0%。2015年と2016年も70%台だったので、やはり今年はキツかったっぽい。「晴らしました」はいいけど、「晴らしすぎ」です。

 

それでもこの大会は素晴らしかった。第1エイドから野反湖へ続く「極上トレイル by 鏑木さん」、野反湖の美しい風景、56キロからの階段地獄、温かいエイドのスタッフの皆様。どれも素晴らしかったです。このようなレースに参加できて幸せです。ありがとうございました。

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↑ スタート時の光景。大会プロデューサーの鏑木毅さんと松本大さんがランナーとハイタッチ。

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野反湖近くの高原の風景。眩しい青空に高山植物が美しい。

 

なぜ僕がこれだけ(前回を参照)の練習で完走できたのか。大会は前日入りが必要だったので、移動中のバスでとなりになったおじさんや、旅館で相部屋となったおじさんにどれだけ練習しているか聞いたところ、やはり月間200キロ~300キロはざらで、中には400キロというツワモノものいました。

僕は練習では以下のことをしてきました。

  • 距離を決めて走るのではなく時間を決めて走る。20キロ走るではなく2時間走る。
  • できるだけクロスカントリー走をする。硬いアスファルトは極力走らない。
  • 練習序盤にペースを上げて追い込んでからロング走。ガチゆる走のロング版&クロスカントリー版。

本番では以下を実践しました。

  • 2日前からカーボローディング。2000kcalを体内に貯め込むようにする。
  • 補給は早めに。最長でも45分以内にはジェルなど補給。
  • 上りはできるだけ歩く。フラット~下りは全部走る。特に下りは早め。

今回は特に下りの走りを効果的に進められた気がします。下りでは抜くことは多かったけど1回も抜かれなかったと思います。結局、よく言われることを淡々にやるということが大事なのではと思います。

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↑ ランナーが最後に目にする表示。「72k」。ゴールはあと少し!
 

次回もできれば参加したいと思っています。この記事を読んで次回の参考にしていただければ幸いです。読んでくれてありがとうございました。

 

STSK72Kに参加するランナーでたぶん一番走っていない

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写真は狭山湖。昨日は撮り忘れたので去年撮ったもの。

今度の週末にSTSK72Kという四万温泉から草津温泉までの72kmの道のりを行くトレイルランニングのレースに参加します。これをきっかけにランニングをテーマにしたブログを始めてみました。自己紹介など、必要に応じて、おいおい書いて行きたいと思っています。ブログを書くことで、ランニングのことについて自分の中でも考えが整理できますし、世界のどこかで同じ悩みに直面している誰かのためになれれば幸いです。

さて、STSK72K 2018は6/24(日)開催ですので、あと一週間を切りました。参加者のみなさまは過酷なトレーニングを積んでいることかと思います。僕はというと、そんなに過酷なトレーニングを積んでいるわけではありません。2018年に入ってからのトレーニング状況をここに晒しておきます。

  • 1月 63km
  • 2月 91km
  • 3月 81km
  • 4月 107km
  • 5月 112km
  • 6月 84km

完全なる走り込み不足でしょう。もしかしたら参加者の中でもっとも走っていない人かもしれません。走行距離だけでトレーニングの良し悪しを決めることはできませんが、本番のレースで72km走ろうという人の月間走行距離が本番レース1本分程度という状況です。トレイルランではマラソンよりも長距離かつ長時間を走ることが多いため、マラソンよりもさらに肉体的、精神的なタフネスが求められます。トップランナーのインタビューでは「週7回の練習では足りない」というコメントを読んだことがあります。誰だかは忘れましたが。

正直に言って、レースに参加するのに若干ではあるものの、恐怖を感じるのは初めてです。これまでフルマラソンや30km程度のトレイルランに参加し、「完走できないかもしれない」と思ったことは微塵もありませんでした。しかし今回は「資格試験の1週間前なのに参考書は半分しかやっていない」気分です。

それでも僕は完走したいと思っています。むしろ「それでも完走できる」という結果を残したいという意欲に満ちています。この恐怖心はたぶん「ヤマビルに注意」という情報を得たせいです。怖いです。ヤマビル。ただ、このままだと「そんな状態でレースに参加するのは大会運営者に迷惑をかける」と言われかねないため、一応、完走できる根拠を残しておきます。

  1. 2017年11月のフルマラソンで、月間80km程度の練習でもベストを更新(サブ3.5を初めて達成)できたこと
  2. 先週末の練習で狭山湖2周(1周はコンビニにも寄ったりして16km程度)を6分/kmペースで走れたこと(小谷さんと走りました。Thanks 小谷さん)

 

それでは来週の今頃、結果が良くても悪くても報告したいと思います。